2015年9月11日金曜日

ハードコア初心者に贈る。メインストリームハードコア入門 ②海外編(前半)

前回→ハードコア初心者に贈る。メインストリームハードコア入門 ①日本編


さて今回は海外編。正直世界はマジで広く、小さなところまで数えてたらキリがないので、今回は大御所レーベルとその周辺いくつかを挙げる程度に抑えようと思います。

(*僕の知識の都合上2012年以降の曲が多めになると思います。それ以前でオススメの曲とかございましたら是非Twitterにて教えて頂けるとありがたいです。)

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海外のメインストリームといわれれば、まず最初に出てくるのがオランダとイタリア。2大メインストリームハードコア生産地と言ってしまって大丈夫だと思います。他にはスペイン、ドイツ辺りもシーンが大きいと記憶しています。

その中でも、ダントツで大きいレーベルが3つ。正直この3つだけ覚えておけば、メインストリーム界隈の話題には大抵ついていけると思います。

Masters of Hardcore(MoH)

Neophyte Records

Traxtorm Records


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Masters of Hardcore
  -Angerfist, Tha Playah, Javi Boss他(全員ヤバイ)

メインストリーム界トップエースのAngerfistを始めとした超大物アーティストによるリリース・世界最大規模のハードコアフェス「Dominator」「Master of Hardcore」の主催といった、世界のハードコアシーンの中心とも言える団体。大規模フェスのアンセムリリースは毎度各地の界隈を震撼させることで有名。Angerfistが今年3月に奇跡の来日を果たし、大阪Triangleに日本中のハードコアファンが駆け付けたことは記憶に新しいです。
海外のメインストリーム界を探ってゆくなら、まずはDominatorやMasters of Hardcoreのアンセムトラックを追ってみるのが良いと思います。Youtubeで「Dominator Anthem」「Masters of Hardcore Anthem」とでも検索してみるとヒットします。

・個人的オススメ






(The Spream TeamはAngerfist, Tha Playah, Evil Activities, Outblastによるユニット。全員ハードコア界のトップアーティストです。)

あとAngerfistといえばコレ。フリーダウンロードだよ。クラブで流れたらみんなで叫ぼう。イーンカミーーン!



Neophyte Records
  - Neophyte, Tha Playah, Nosferatu他(全員ヤバイ)

こちらも最強レーベルの一角。他2つに比べると暴力的な曲調、チャラめのサンプリングが多い印象です。リリース一つ一つが必ず話題になるという点でもMoHに引けを取りません。

・個人的オススメ


(↑フリーダウンロードだよ!







Traxtorm Records
  - DJ Mad Dog, Art of Fighters, Amnesys他(全員ヤバイ)

The Stunned Guy主宰のイタリア最大手レーベル。中でもArt of Fightersは「Breaking the ground」で知ってる人も多いと思います。
MOH、Neophyteはどちらもオランダのレーベルなのですが、それらに比べると曲の展開が多めでブレイク(曲の途中でキックが止まって落ち着く場所)が短めなのが特徴。あと例で挙げた3アーティストは最近変化球が多めだったりする。
近年日本大好きな人たちが増えてるっぽくて、Unexistは9月に来日、Mad DogとAnimeはたまに日本に遊びに来るし、どうやらAoFも興味津々な様子。はよ日本来てくれ!!

・個人的オススメ








あとAoFといえばこれは忘れるべからずだよね。





そんでもってですが、NeophyteとTraxtormはここ3年ほど毎年共同で「This is Hardcore(#TiH)」なる企画をやっていまして、これが各レーベルの所属アーティストによる30曲近いトラックのショートバージョンが本リリースに先駆けてフリーダウンロードで入手できるというトンデモな代物なんですよね。ぶっちゃけこれ聴けば最近のメインストリーム事情はだいたい分かるので、是非ダウンロードしときましょう。(ただし、soundcloudから一曲ずつ落とさなきゃいけないので非常に面倒。ストリーミングで聴いてLike押しとくだけでも十分だと思います。)

This is Hardcore

ちなみにこのアルバムのうち「Remexes」の中には日本のMyosuke, Roughsketchによるリミックスも収録されているんですよね。今、日本人のトラックメイカーが熱い!



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というわけで海外の主要3レーベルに関してはこんなところでしょうか。
まとめると

1. Dominator, Masters of Hardcoreのアンセムトラックを聴き漁る
2. This is Hardcoreをざーっと聴いてみてお気に入りの曲はダウンロード!

ってな感じで進めるのをおすすめします。
ぶっちゃけこの辺押さえておけばメインストリームハードコアは大体OKだったりするので、初めての方はここから進めていくといいと思います!かくいう僕も昔の曲は全然掘れてないので精進精進。



次回「ハードコア初心者に贈る。メインストリームハードコア/ガバ入門 ②海外編(後半)」、若干規模は劣るもののクオリティは負けず劣らずな名レーベルをいくつか紹介していこうと思います。忘れてたらTwitterで教えてね。

ハードコア初心者に贈る。メインストリームハードコア入門 ①日本編

長らくこちらのブログを放置しておりました。お久しぶりです。

3月のAngerfist&Hellsystem来日、8月のDirty Bastardsジャパンツアーを初め、今年に入ってから何かと騒がしいここハードコアテクノ界隈。メインストリームハードコア(以下メインストリームorハードコアと呼びます)を流行らすには今が絶好の時!と思い立ちましたので、ここでハードコア初心者で何から聴いたらいいか分からないという方に向けて一つ記事を書き留めておこうというわけです。

といっても私自身このジャンルに浸かったのは比較的最近のことで、知識量は先輩の方々に比べると大したことはありません。というわけでここでは「最低限ここだけはおさえておけ!」というレーベル・アーティストを紹介するのをメインに進めていこうと思います。もしもっと詳しく知りたいという方は是非ハードコアのイベントに赴き、DJの方々に尋ねてみると懇切丁寧に教えてくれることかと思います(?)


○そもそもメインストリームハードコアって

簡単に言うと、「BPM150~200くらいで歪んだ4つ打ちキックや派手な音色を多用したイケイケ音楽」です。いやマジで言葉で説明しようとしてもどうしようもない。これに関しては以前、ベテランDJのAzsa先生が丁寧にまとめていたので、その記事を紹介しておこうと思います。

HARDCORE REGIMENT - WHAT IS HARDCORE?



今回は広いハードコア界隈の中でも、日本国内に絞って紹介していこうと思います。
この記事を見て頂いている方ならご存知かとは思いますが、今の日本の界隈におけるキーパーソンは間違いなくこの3人でしょう。

DJ Myosuke

Roughsketch

Noizenecio


いずれも国内外問わず広く活躍している方々です。この記事内でも何度も出てきますので、もし知らない方がいましたら是非リンク先にアクセスしてみることをお勧めします。



○主要レーベル

Japanese Stream Hardcore(JSH)
  - Myosuke, Kobaryo, Kenta-v.ez. 他(全員ヤバイ)

DJ Myosuke主宰の国内メインストリーム最大手、というか日本国内の代表的アーティストが一堂に集まった最強のレーベルです。とりあえず概要を掴むならここが最マストでしょう。
2011年の設立以来年1~2枚の頻度でコンピレーションアルバム「Japanese Stream Hardcore」シリーズをリリースしている他、個人でのアルバムも出しており、今ではリリースの度にHardtunes(世界最大のハードコア専門DL販売サイト)のチャートの上位にランクインするなど、その影響力は計り知れません。
迷ったらまずはこれで間違いないでしょう。

・個人的オススメ







SOLIDBOX RECORDS(SBR)
  - Noizenecio, QUIL, nnn 他

Noizenecio主宰のレーベル。
こちらも2010年の設立以来、年1~2枚の頻度でコンピレーションアルバム「SOLODCORE」シリーズをリリースしている。メインストリームの他に、FreeformやUKハードコアも扱う多彩なレーベル。こちらもチェック必至だと思います。

・個人的オススメ




Illegal Wave Records(IWR)
  - 6th, Dischord(300yEn) 他

6th主宰のメインストリーム/インダストリアルハードコアレーベル。年2回のコンピレーションアルバムのリリースに加え、たまにネットリリースも行っている。主宰はメロディックなメインストリームがメインの人なのに、最近ちょっとインダストリアル寄りだったり。今回は一応メインストリームに絞ろうかと思います。上二つのレーベルに比べるとシリアスな曲が多め。あとちゃっかり僕も所属してます。

・個人的オススメ






余談ですが、今春に「Altered state of Consciousness」収録の6th - CounterCultureが世界を代表するハードコアDJ「Angerfist」のPodcastに収録されたことでも話題となりました。(プレビューが無いので掲載不可


以上の3レーベルが日本のメインストリーム界の中心といったところでしょうか。上でも述べましたが、最初はJapanese Stream Hardcoreから調べていくのがお勧めです。


この他にも注目すべきレーベルがいくつかあるので、僕の知っている範囲で紹介してきます。


HARDCORE TANO*C
  - kenta-v.ez., Roughsketch, DJ Myosuke, Noizenecio, Kobaryo

言わずと知れたジャパニーズハードコアの中心地。UK/Happy Hardcoreやメインストリーム/ガバを始めとした「ハードコアテクノ」の日本最先端の位置にあるレーベルといっても過言じゃないでしょう。最近ではKONAMIの音楽ゲームとかとも深くかかわってきているので、音ゲーからハードコアに興味を持った!という方なら間違いなく知っていると思います。年1回リリースの「HARDCORE SYNDROME」シリーズの他、テーマに沿ったコンピレーション企画を定期的に排出しています。中でも「SPEEDBALL」シリーズはメインストリーム/ガバ目当ての方はぜひ手に入れたいところ。

・個人的オススメ




Notebook Records
  - Roughsketch 他

Roughsketch主宰のレーベル。最近色々なジャンルに手を広げており、ハードコアレーベルの中でも少し特異な位置にある。この記事で述べるべきは、Roughsketchのアルバム辺りであろうか。

・個人的オススメ




不可逆ハードコア

2010から2013にかけて精力的に活動していたレーベル。最近は活動を休止しており、HPも消滅している。正直僕はそこまで詳しくないですが、クオリティの高いアルバムをリリースしていたため、見つけた場合は購入してみるのもいいかもしれません。

・個人的オススメ

これの9曲目「nnn - The Meaning Of Life」が欲しい(願望


KINZOK ON

moro氏の個人レーベル。ソロアルバムを頻繁にリリースしており、その曲のエキゾチックで独特な雰囲気も併せて注目なレーベル。

・個人的オススメ

これの1曲目がすげー格好いい。



FREAKIN WORKS
  - DJ Myosuke 他

DJ Myosuke主宰のBPM200overの高速ハードコアレーベル。メインストリームから多少離れますが、似たようなものもいくつかあるので紹介しておきます。

・個人的オススメ



Myosuke氏は他にも超高速スピードコアレーベル「Psycho Filth Records」の主宰も務めておりますが、さすがに今回は名前だけの紹介にとどめておきます。


HARDCORE INTOXICATION

忘れちゃいけないのがここ、ってかウチです。メインストリームとスピードコアをメインにやってます。
これから大きくしていきます。頑張ります。
次回秋M3でも新譜「HARDCORE ARMED FORCES 3」を出しますんで、よろしくお願いします。

・個人的オススメ




以上が僕が知ってる日本のメインストリームハードコアのレーベルです。後半割と知ってる限り挙げた感じがしますが、とりあえずは一番上のJapanese Stream Hardcoreを、その次にSOLIDBOXとIllegal Waveへ進むのがいいかと思います。



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次回、近いうちに「ハードコア初心者に贈る。メインストリームハードコア入門 ②海外編」を書くと思いますのでよろしくお願いします。忘れてたらTwitterで教えてください。


あとHAF3は公募とかやってるんで、作ってる人はこっちもよろしくおねがいします。(超重要



追記)
速攻で書きました。 →ハードコア初心者に贈る。メインストリームハードコア入門 ②海外編(前半)